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プリンセス物語15 フィリップ2世の1番目の王妃 イザベル

プリンセス物語15 フィリップ2世の1番目の王妃 イザベル

ルイ7世と3番目の妻アデルとの間に、やっと生まれた男児フィリップ。
ルイ7世45歳にして、初めての男児、のちのフランス王フィリップ2世です。
しかし、1180年フィリップ15歳の時に、ルイ7世は死去。王が15歳では若すぎます…
こんなこともあろうかと、妃に選ばれたのが、エノー伯の娘イザベル・エノー。当時10歳。

しかし、イザベルはすでに、ルイ7世と1番目の妻アリエノールとの間の娘マリー(シャンパーニュ伯に嫁いだ、フィリップ2世の20歳年の離れた異母姉妹)の息子アンリとの結婚が決まっていました。しかし、この婚約を無視して、フィリップ2世はイザベルと結婚…

しかし、このイザベル、10歳にして、どうしてこんなにモテるのでしょうか?
世にも驚く美少女だったのでしょうか?

イザベルがモテる理由は、その祖先ゆえ。イザベルの父エノー伯ボードワン5世の
祖先は、初代フランス王カロリング家 シャルル2世(禿頭王)の娘の子供。
シャルル2世の孫です。つまり、その末裔のエノー伯ボードワン5世、その娘イザベルは、
フランス初代王の血を引く数少ない存在。かなりの血筋なのです。

カペー家のフィリップ2世が、初代王家カロリング家の娘と結婚すれば、
フランス王家は、もう1つになったも同然。元カロリング家に仕えていた諸侯たちも
カペー家とカロリング家が1つになったのでは、王であるフィリップ2世に従うしかありません
こんな都合のいいことはありません。

異母姉妹マリーが嫁いだシャンパーニュ家が、エノー家とくっついて、
諸侯同士が同盟を組み、王家を脅かすことを何として、阻む必要があったのです。

そんなこともよく理解できず、イザベルはたった10歳でフィリップの妃に。
とにかく、フィリップ2世は、子供をつくり、王家を1つにし、うるさい諸侯たちを
黙らせたい、という思いだけ。なかなか子供のできないイザベルに冷たくあたる日々でした
しかし、10歳で嫁いで、すぐに子供が生まれるわけがありません…やっと、
1187年フィリップ2世22歳、イザベル17歳の時に、男児誕生。のちのルイ8世です。
しかし、ルイが3歳の時、イザベルは産褥で死去。

何とも短い人生…王妃とはいえ、王妃として、王に愛されていたのかどうか
大切にされていたのかどうか…知る時間もなかったのでしょう
プリンセス物語15 フィリップ2世の1番目の王妃 イザベル_f0115627_11132585.jpg

by cuicuifrancais | 2017-02-03 11:14 | プリンセス物語


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