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フランスの歴史13 神の御心のままに!

前回は、フィリップ1世の話でしたね。

フィリップ1世は何となく人を見る目がなく、
人望の薄いノルマンディー公のロベールに加担して
イギリスを攻めたり、挙句の果てに
ダブル不倫をして、当時のローマ教皇ウルバヌス2世から
キリスト教から破門…
息子の方が、まだまし…とフィリップ1世は家臣から
そっぽを向かれてしまいます
これには、フィリップ1世もかなりこたえたはず…

このローマ教皇ウルバヌス2世に破門されるということは
どういうことだったのでしょうか?
これには、深い理由があります

【十字軍って何?】

十字軍…聞いたことがありますね。
この十字軍を築き上げたのが、ウルバヌス2世なんです。

当時、キリスト教国家である東ローマ帝国(今のギリシャ辺り)
がイスラム教徒に攻められていました。ついに領土の1部を奪われ、
東ローマ帝国は、ローマのウルバヌス2世に助けを求めます

ウルバヌス2世はキリスト教である国々に
「神のために武器を取れ!
イスラム教徒に対して軍事的措置を!!」と
呼びかけ、また、
「この戦いに参加した勇気ある騎士達は、
罪が許されるであろう」と免罪を宣告したのです。

フランス人たちは「神の御心のままに!!」と
武器を取り、我こそは、神の臣下と、この戦いに参加しました
これが十字軍の始まりです。

しかし、ウルバヌス2世は不貞なフィリップ1世には
神聖な戦いである十字軍参加を認めませんでした。
神のために戦う、こんな大きな意味のある戦(いくさ)に
参加できないなんて…騎士たる、男としてどうですか?
最悪ですよね…ダサイとしか言いようがありません

というわけで、家臣全員が「かっこわるー!!」と
そっぽを向いてしまったのです。
彼を最後まで見ていたのは、不倫相手だけだったんですね。

こんな調子だったので、フランスは、
イギリスまたは隣の神聖ローマ帝国(ドイツ)
に比べて、国をまとめる力がなく、諸侯の反抗に
苦しめられてばかりいました。
こんなまとまりのない国家は、いつでも
攻められて当たり前。

こんなときに、フィリップ1世の息子
ルイ6世(肥満王)が王に。
このルイ6世、肥満と言う名の他に
なんと戦争王という名もあるのです。
見かけに似合わず、意外と強かったんですね

この強さには、彼の技があったのです。
彼は、非常に戦争上手でした。
しかし、武芸に長けていた、というわけではありません。
彼は、父親のフィリップ1世とは違い、家臣の心を1つに
することがうまかったのです。

隣国神聖ローマ帝国に攻められた時のこと。
もうダメだ…という時に、彼は、修道院の旗を大きく振ったのです。
この旗のもと、再度1つになって戦おう、我らには神がついている!!
「神の御心のままに!!おーーっ!!」
戦士たちは、信仰心で結ばれ、一気に逆転勝ち!!
信仰心をうまく使った戦い方をしたのです

長男が早世してしまったため、次男ルイ7世(若年王)を後継と決めます。
このルイ7世(若年王)、非常におとなしく良い青年。
やっと、フランスも安泰と思われたのですが…

ルイ6世の大きな過ちは、ルイ7世(若年王)のお嫁さん探し…
これさえ、失敗していなければ…
さあ、ルイ7世(若年王)にどんなお嫁さんが来るのでしょうか??

次回をお楽しみに★
by cuicuifrancais | 2010-03-24 09:04 | フランスの歴史


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