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フランスの歴史1 ガリア人って?

ガリア人って?

そもそも、フランスって国はいつからあるのでしょうか?
いろいろな見解はありますが、フランク王国を統一した
クロヴィス(481年に王に即位)がフランスの元と言えます。

そのクロヴィスが現れる前は…
フランスの地は、当時ローマ人に「ガリヤ」と呼ばれる
「ガリア人」が住んでいました。
この「ガリア人」はケルトと呼ばれる民族で、
現在のフランス、スペイン、イギリス、ハンガリー、トルコ
近辺に移住してきた民族です。

当時、今のようにインターネットなどありませんので、
ローマ人は、とにかく、自分たちの地より北側辺に
住んでいる人達を、ひっくるめて皆「ガリア人」と呼んでいました。
しかし、厳密に言うと、
フランス近辺に住んでいたケルト
トルコ、ハンガリー近辺に住んでいたケルト
ブリテン諸島近辺に住んでいたケルト
とは、言葉も文化も違っていたんです。

その証拠に、
ブルターニュのには、ブリテン諸島系ケルト語の
「ブルトン語」という言語が残っています。
みなさんのよく知るお菓子「クイニーアマン」は、
ブルトン語で「バターのお菓子」という意味。
ブルターニュには、今尚、このケルトの文化
が残っているのです。

この頃、フランスの地の2/3は森林地帯。
ケルトの文化は、ローマの「石」文化に比べて
「森林」文化だったのです。
石畳の多いフランスからは想像もつかないのですが、
「石」は、その後ローマ人のもたらした文化なのです。

つまり、ローマ人が、このケルトの住む地に
やって来るわけですね。
ここで、紀元前58年、有名な人物「カエサル」
が登場する訳です。

なぜ、カエサルの進攻を許したのでしょうか?

ケルト人は、森林崇拝で「ドルイド」という僧が
神と人間の媒介をし、そのお告げによって、
すべてが決定されていました。
ロジック(論理)を重んじるフランス人の祖が
自然信仰とは…驚きですねっ
大きな石造建築を作り、そこで国家形成がなされていた
ローマと違い、国家という概念を持っていなかったことが
カエサル進攻を許す原因の1つでした。
各ドルイド中心の集落レベルで、全くまとまりが
なかったんですね。

カエサルの著書「ガリア戦記」には、こう記してあります
「ケルト人は、神々を愛し、卑しいことをせず、大胆である」

どのようにして、ケルト人たちは、ローマの進攻を受け、
どのように変わっていくのでしょうか…?

それは、また次回お話しましょう

【これ、読んでみたら?】
◆19世紀ロマン主義 シャトーブリアン 「ルネ」◆

喫茶店の名のような彼は、ブルターニュ生まれ。
海・自然を愛し、資本主義に絶望し、
メランコリックな文学で名が高い作家です。

◆「ルネ」のあらすじ◆
生まれながらに母を失い、姉メアリーだけ
を頼りに生き、過剰な情熱に悩まされ、幸福を求めて
さすらう…。姉が修道院に入った時に、姉を女として
愛していた自分に気づき、暗い宿命に絶望し、
アメリカにわたる…おしまい。

(2009年10月8日に配信したCuiCuiのメールマガジンで配信したものです)

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by cuicuifrancais | 2010-01-13 11:57 | フランスの歴史


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