その後も、変わりなくフィリップ2世は
インゲボルグとの離婚をローマ法皇に願い出て、彼女をずっと幽閉し続けます。
それも、かなりひどい待遇で。身の回りの世話をする人もなく、食事も粗末なものでした。
そして、その間に、フィリップ2世は、なんと、アニエスと結婚。おまけに、2人の間には、1男1女が生まれます! 「夜は無理!」という訳ではなかったのですね…。
しかし、ここですごいのは、インゲボルグの 我慢強さです。ここまでされたら、普通なら、もう故郷のデンマークに帰りますよね…
しかし!インゲボルグは帰りません!
更にローマ法皇に助けを求めます。
ローマ法皇も、離婚が成立していないのだから、アニエスとの結婚は重婚罪だとし、その罰として、フランスでの聖務停止を通告。
キリスト教行事を一切行わない、というキリスト教国家にとっては、厳しい罰です。
この当時、フィリップ2世は、イングランドのジョン王と激しく領土争いの真っ最中でした。
このように、教皇から支援を得れないのでは、戦いに専念できません。フィリップ2世は、「教皇がいないイスラム教徒が羨ましい」と悪態をつきながらも、一旦、アニエスと分かれることを決意。ジョン王を破った暁には、アニエスを迎えに行く、という約束がアニエスには伝わらず、アニエスは失意の中、弱って死んでしまいます。
悲しみと怒りに狂ったフィリップ2世は、
アニエスの死はインゲボルグの陰謀だとし、更に厳しく彼女を幽閉します…
全く理不尽そのものです…
結局、この話、フランスがイングランドに勝つためには、インゲボルグの実家であるデンマークの艦隊の力が必要となり、そんな理由で、インゲボルグは、再度、王妃として迎え入れられる、という結末。
全く解せないのは、
どうして、フィリップ2世は、インゲボルグと、夜の営みができなかったのか?
どうして、インゲボルグは、こんなにも
フランス王妃の立場にこだわったのか?
実家のため? それとも、フィリップ2世が、
すごく美男子だったとか??
そう考えた理由が、1968年の映画「冬のライオン」の中で、フィリップ2世の役を、後にジェームス・ボンドを演じる、甘いマスクの
ティモシー・ダルトンが演じていたので…
フィリップ2世は、美男子だったのかな?と…
みなさんは、この2人の謎、
どう思いますか??
#
by cuicuifrancais
| 2019-05-31 09:06
| プリンセス物語
プリンセス物語16
できないのは、おまえのせい!
王に幽閉された王妃!
愛していた…というよりも彼女の家柄を愛していたイザベル・エノーが産褥で若くして死んでしまい、フィリップ2世は少なからず、
落胆します…
イザベルに辛くあたったことを反省したのかどうか分からないのですが、ややしばらくフィリップ2世は、十字軍に出兵します。
愛していた…というよりも彼女の家柄を愛していたイザベル・エノーが産褥で若くして死んでしまい、フィリップ2世は少なからず、
落胆します…
イザベルに辛くあたったことを反省したのかどうか分からないのですが、ややしばらくフィリップ2世は、十字軍に出兵します。
このこの話は、↓
に載っているので、見てみてください
すでに、イザベルとの間に、長男ルイ8世が誕生しておりましたが、そして、やはり、伴侶は必要!と再度、妻となる女性を探します。
次の妻と決まったのは、強い艦隊を持つ、
デンマークのインゲボルグ。ブロンドの美しい女性でした。フィリップ2世も大満足…のはずだったのですが…
急に離婚を宣言!!どうして??
何でも…どうも、彼女相手だと、夜の営みが
急にできなくなってしまうとか…初夜は緊張したから、言い訳もつきますが、何度、試みても無理!
そこで、フィリップ2世は、妻である彼女は魔女だと言いだし、なんと修道院に幽閉してしまうのです。しかし、意味の分からないインゲボルグは、納得がいかず、何度も夫に手紙を書き、ローマ教皇にも夫のひどい仕打ちを知らせ、助けを求めます。
しかし、フィリップ2世は、離婚を撤回しようとはしません。
この噂は瞬く間に、フランス市民の知るところとなりました。市民たちは面白がって、「下手な職人は決まって道具のせいにするんだよなー」などという始末。
フィリップ2世は「不能な王」というレッテルを貼られ、ますます憤慨し、「俺は不能なんかではない!」とばかりに、まだ、インゲボルグという妻がありながら、他の女性アニエスと結婚しようとします。
さあ、この3人はどうなるのでしょうか?
#
by cuicuifrancais
| 2019-05-22 19:09
| プリンセス物語
条件法2
条件法1では、
Je voudrais ~. Pourriez-vous ~.
などの婉曲の用法を学びましたね。
でも、例えば、je voudrais 以外に、
条件法1では、
Je voudrais ~. Pourriez-vous ~.
などの婉曲の用法を学びましたね。
でも、例えば、je voudrais 以外に、
Tu voudrais , Il voudrait , Elle voudrait
などは使うのでしょうか?
はい、用います。
Il voudrait acheter une grande maison pour sa famille.
彼は【可能ならば】家族のために、大きな家を買いたいと思っている
のように、【可能ならば】〜したいと思っている、のようなニュアンになります。
難しいのは、Tu voudrais ですね…
君は【可能ならば】〜したいと思っています、という肯定には用いにくいですね
疑問文を想定してみましょう
Tu voudrais partir ?
君は【可能なら】もう帰りたいの?
こちらもやはり【可能なら】という
ニュアンスで良いでしょう
では、こちらは?
Tu voudrais que je te le dise tout de go ?
君は【可能なら】【私がそれをできるなら】
単刀直入に言って欲しいのね?
やや相手が私に気を使っていることを想定したイメージになります。
これが、
Tu veux que je te le dise tout de go?
になると
君は、私が単刀直入に言えばいいと思ってるんだ?
と、君へ気を使っている私への配慮が欠ける
イメージになります
では、否定形。これは、どう訳しますか?
Tu ne voudrais pas changer d'avis ?
どうでしょうか?
君は【可能だったら】意見を変えたくないんだよね? というニュアンスを含んだ
「意見を変えてみない?」になります
Tu voudrais. Vous voudriez.
をうまく使いこなすと、かなり大人の
フランス語になりますよ!
#
by cuicuifrancais
| 2019-05-13 14:08
| フランス語3(中級~上級)
条件法1
条件法っていつ使うの?と思っている方も
多いと思います。まず、よくあるテキストに
出てくるのは、【仮定法】ですね。
“もし、私が鳥だったら…”などの、非現実を話す時に用います。しかし、いつも非現実なことを話すわけではありませんので、頻繁には用いませんよね…
一番、よく用いるのは「婉曲の条件法」です。
すでに、みなさんも使っているはず。
Je voudrais voir M.Tanaka.
voudrais はvouloir の条件法です
では、条件法を用いない
Je veux voir M.Tanaka.
とどうちがうのでしょうか?
Je voudrais voir M.Tanaka.
田中さんに会いたいのですが…
Je veux voir M.Tanaka.
田中さんに会いたいです
日本語でも違いがわかりますね
条件法にすると、会いたいです に【無理は言いません…】という意味が含まれます。
でも、パン屋さんの会話で、
Je voudrais des croissants という文章を
習いました!パン屋さんで
クロワッサンが欲しいです【でも、無理は言いません】はおかしい!
確かにそうですね。
その場合は、このような違いです
Je voudrais des croissants
クロワッサンいただけますか?
Je veux des croissants
クロワッサンが欲しいです
「~していただけますか?」と相手への尊重が強まります
間違えやすいのが、aimerの条件法
J'aimerais aller en France
フランスに行くことが好きなのですが
では、ありません。この場合は、
フランスに行きたいものだなー
という訳になります。
以下はどんなニュアンスになるか
かんがえてみましょう
1: Pourriez-vous venir chez moi ?
2: Je voudrais un peu plus de vin.
3: Puis-je entrer ?
4: Je ne voudrais pas vous déranger.
5: J'aimerais vous demander des précisions
【回答】
1 私のうちに来ていただけますか?
2 もう少しワインが欲しいのですが
3 入ってもよろしいですか?
4 あなたのお邪魔はしたくないのですが
(邪魔してしまったら、すみません)
5 詳細をお伺いしたいのですが
どうですか?
条件法っていつ使うの?と思っている方も
多いと思います。まず、よくあるテキストに
出てくるのは、【仮定法】ですね。
“もし、私が鳥だったら…”などの、非現実を話す時に用います。しかし、いつも非現実なことを話すわけではありませんので、頻繁には用いませんよね…
一番、よく用いるのは「婉曲の条件法」です。
すでに、みなさんも使っているはず。
Je voudrais voir M.Tanaka.
voudrais はvouloir の条件法です
では、条件法を用いない
Je veux voir M.Tanaka.
とどうちがうのでしょうか?
Je voudrais voir M.Tanaka.
田中さんに会いたいのですが…
Je veux voir M.Tanaka.
田中さんに会いたいです
日本語でも違いがわかりますね
条件法にすると、会いたいです に【無理は言いません…】という意味が含まれます。
でも、パン屋さんの会話で、
Je voudrais des croissants という文章を
習いました!パン屋さんで
クロワッサンが欲しいです【でも、無理は言いません】はおかしい!
確かにそうですね。
その場合は、このような違いです
Je voudrais des croissants
クロワッサンいただけますか?
Je veux des croissants
クロワッサンが欲しいです
「~していただけますか?」と相手への尊重が強まります
間違えやすいのが、aimerの条件法
J'aimerais aller en France
フランスに行くことが好きなのですが
では、ありません。この場合は、
フランスに行きたいものだなー
という訳になります。
以下はどんなニュアンスになるか
かんがえてみましょう
1: Pourriez-vous venir chez moi ?
2: Je voudrais un peu plus de vin.
3: Puis-je entrer ?
4: Je ne voudrais pas vous déranger.
5: J'aimerais vous demander des précisions
【回答】
1 私のうちに来ていただけますか?
2 もう少しワインが欲しいのですが
3 入ってもよろしいですか?
4 あなたのお邪魔はしたくないのですが
(邪魔してしまったら、すみません)
5 詳細をお伺いしたいのですが
どうですか?
条件法を使って、エレガントなフランス語を
話してみてくださいね
#
by cuicuifrancais
| 2019-05-10 17:00
| フランス語3(中級~上級)
いつものように、2つの文章を1つにしてみましょう
1A Je ne connais pas bien cette dame
1B Tu a parlé de cette dame
2A Il n'y plus ce restaurant
2B Ce restaurant était bein et très aimeé par les habitants
3A Mon ami épousé une femme
3B Le père de cette femme est acteur
4A Je n'ai pas encore vu des photos
4B Tu as publié ces photo sur facebook
5A Je voudrais une maison
5B Il y a un marché près de cette maison
ABの中で、同じ言葉はもう分かりますね。
<回答>
1 Je ne connais pas bien cette dame dont tu a parlé
先行詞(cette dame) はparlerの直接目的語ではなく、
parler de ~ deを伴うので、dontになります
2 Il n'y plus ce restaurant qui était bein et très aimeé par les habitants
先行詞(ce restaurant)が、後続節の主語となるので、qui
3 Mon ami épousé une femme dont le père est acteur
先行詞(une femme)は、le père de cette filleと所有のdeを伴うのでdont
4 Je n'ai pas encore vu des photos que tu as publiées ces photo sur facebook
先行詞(des photos)が後続節の直接目的語なのでque
この際は、過去分詞は先行詞に合わせて性数の一致をする
では、5はどうでしょうか?
5A Je voudrais une maison
5B Il y a un marché près de cette maison
太字の部分が一緒なので、すぐに分かりますね。
près de、deを伴っているので、
Je voudrais une maison dont Il y a un marché près
…何か変ですね。そう、これは間違い。dontでつなぐことはできません
そもそも、près de は前置詞であって、parler de ~、avoir besoin de ~、の
ように動詞を伴っておらず、deを伴った動詞句ではありません
うーん、言われてみれば、そうだなーと思いますが…前置詞の場合はどうしたら
いいのでしょうか?
回答は以下です
Je voudrais une maison près de laquelle il y a un marché
前置詞の場合は、前置詞+lequel 又は laquelle になります
前置詞+先行詞が男性名詞ならlequel
前置詞+先行詞が女性名詞ならlaquelle
maisonが女性名詞なので、laquelleになります
もう1つ練習してみましょう
A Nous avons visité un château
B Il y a des jardins autour de ce château
A Nous avons visité un château
B Il y a des jardins autour de ce château
太字が同じで、赤字が前置詞、前置詞+lequel又はlaquelle、
un châteauは男性名詞なので、lequelを用います
Nous avons visité un château autour de lequel il y a des jardins
正解!と言いたいところですが、うーん、おしい!
autour de lequel の部分。deとleがくっつくと何になりますか?
そう、duですよね、なので、この部分は、autour duquel
Nous avons visité un château autour duquel il y a des jardins
が正解!! 芸が細かいですね(笑)
1A Je ne connais pas bien cette dame
1B Tu a parlé de cette dame
2A Il n'y plus ce restaurant
2B Ce restaurant était bein et très aimeé par les habitants
3A Mon ami épousé une femme
3B Le père de cette femme est acteur
4A Je n'ai pas encore vu des photos
4B Tu as publié ces photo sur facebook
5A Je voudrais une maison
5B Il y a un marché près de cette maison
ABの中で、同じ言葉はもう分かりますね。
<回答>
1 Je ne connais pas bien cette dame dont tu a parlé
先行詞(cette dame) はparlerの直接目的語ではなく、
parler de ~ deを伴うので、dontになります
2 Il n'y plus ce restaurant qui était bein et très aimeé par les habitants
先行詞(ce restaurant)が、後続節の主語となるので、qui
3 Mon ami épousé une femme dont le père est acteur
先行詞(une femme)は、le père de cette filleと所有のdeを伴うのでdont
4 Je n'ai pas encore vu des photos que tu as publiées ces photo sur facebook
先行詞(des photos)が後続節の直接目的語なのでque
この際は、過去分詞は先行詞に合わせて性数の一致をする
では、5はどうでしょうか?
5A Je voudrais une maison
5B Il y a un marché près de cette maison
太字の部分が一緒なので、すぐに分かりますね。
près de、deを伴っているので、
Je voudrais une maison dont Il y a un marché près
…何か変ですね。そう、これは間違い。dontでつなぐことはできません
そもそも、près de は前置詞であって、parler de ~、avoir besoin de ~、の
ように動詞を伴っておらず、deを伴った動詞句ではありません
うーん、言われてみれば、そうだなーと思いますが…前置詞の場合はどうしたら
いいのでしょうか?
回答は以下です
Je voudrais une maison près de laquelle il y a un marché
前置詞の場合は、前置詞+lequel 又は laquelle になります
前置詞+先行詞が男性名詞ならlequel
前置詞+先行詞が女性名詞ならlaquelle
maisonが女性名詞なので、laquelleになります
もう1つ練習してみましょう
A Nous avons visité un château
B Il y a des jardins autour de ce château
A Nous avons visité un château
B Il y a des jardins autour de ce château
太字が同じで、赤字が前置詞、前置詞+lequel又はlaquelle、
un châteauは男性名詞なので、lequelを用います
Nous avons visité un château autour de lequel il y a des jardins
正解!と言いたいところですが、うーん、おしい!
autour de lequel の部分。deとleがくっつくと何になりますか?
そう、duですよね、なので、この部分は、autour duquel
Nous avons visité un château autour duquel il y a des jardins
が正解!! 芸が細かいですね(笑)
#
by cuicuifrancais
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