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フランスの歴史27 教皇VSフィリップ4世

前回は、カッコいいけど、「せこい」フィリップ4世
フランドル攻めの話をしました。
今日はフィリップ4世の名を皆が知る「大事件」の
話をしましょう

前回、フランドル伯ギ―をだまして、フランドルを攻め
結局敗北しましたね。
フィリップ4世の的は、フランドルだけではありません!!

大敵は、なんといっても税金を課税されていない教会関係者。
「我々は、こんなに戦っているんですからね、あなた達はお金くらい
支払うべきでしょう、何、楽してるんだ!!」
とばかりに、教皇をはじめ、教会に課税します

これに腹を立てたのが、教皇ボニファティウス8世

「フィリップ、何を言っているのだ。誰のおかげで、
国が安泰なのだ。我々が神に仕え、祈っているおかげ
だろう!!教皇の私が決め、教皇の指示に
従うのが筋というもの!!このバカ者が!!」
と、教皇絶対主義の教皇ボニファティウス8世全面対立になります。

まあ、正直言うと、この教皇ボニファティウス8世
「オレ様1番」的な考えもどうかと思うのですが…
まあ、フィリップ4世も大人げなく、このケンカを買うのです

フィリップ4世は、教皇ボニファティウス8世を徹底的に叩き始めます
「オイ!十字軍遠征を見てみろ!!ボロボロに負けて、国の破たんを招いている!
これは誰のせいだ?そう、まさに、教皇のせいだ。教皇の判断が誤っているからだ」
と皆に呼び掛けます
だんだんと世論はフィリップ4世に傾いてきます。

こんどは、教皇ボニファティウス8世
「おまえは破門だ!!」
フィリップ4世を破門します。
このキリスト教が支配する時代、破門はかなりの罰

こうなっては、フィリップ4世もだまっていません
「おのれ!!恥をかかせたな!」
と教皇ボニファティウス8世をついに追いつめ、アナーニという街で捕らえます
これをアナーニ事件といい、
フィリップ4世の勝利。
彼の名を広めることになったのです

教皇ボニファティウス8世はショックのあまり死去
(これに関しては、毒殺の疑いはありません。本当にショックだったんでしょうね)

彼の次に教皇になったのは、クレメンス5世
こんな大胆なことをするフィリップ4世のもと、
教皇になるのはいやだな…と思うのは当然

クレメンス5世のいやな予感は的中

「クレメンスさん、申し訳ないですが、フランスに移住してくださいね
これからは、私の管理下で、お過ごしください。いやいや、危害は加えない
ので、大丈夫です。南のアヴィニョンにお住みください」
フィリップ4世

今後、教皇は、ローマではなく、フランスのアヴィニョンに住むことになるのです。
これが、かの有名は「アヴィニョン捕囚」です
この時以来、フランス王の力が教皇に勝ります

ワイン好きな方は、シャトー・ヌッフ・デュ・パップ
というワインをご存じですね。
このワインは、「教皇の新しい城」という意味のワイン。
まさに、捕囚されていた教皇のために作ったワインなんですね

アヴィニョンの法王庁は今では、世界遺産
是非、旅の際には立ち寄ることをお薦めします★

次回は、まだいるフィリップ4世の敵
テンプル騎士団のお話をします
お楽しみに★
by cuicuifrancais | 2011-01-24 07:55 | フランスの歴史


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by cuicui

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